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【Kids Dream Project通信】先生の卵!『埼玉大学4年生×保護者との意見交換会』開催レポート
- 2017/2/6
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~Kids Dream Project通信 第1回目~
先生になる学生に「保護者」について知る機会を!
埼玉大学4年生×保護者
2017年1月10日
意見交換会開催レポート
【意見交換参加者】
■埼玉大学
野村泰朗先生(埼玉大学教育学部准教授)。将来、小中高の教員を目指す大学生と共に、「学び方」と「教え方」について研究。野村泰朗研究室
■学生
埼玉大学教育学部学校教育臨床専修4年生28名。2017年度~小中高校での採用が決まっている学生多数。教職以外の就職内定者も含む
■保護者
芳川ユミ(スマイルママコム代表)/岩崎愛(MC、ライター)/植村理絵(講師、ライター)。
それぞれ国立小・私立小・公立小に通う子どもを持つ。いずれも、Kids Dream Edu 制作に関わるさいたま市在住のママ。
学生たちに、保護者のリアルな気持ちを!
熱い思いをもって選んだ道なのに、厳しい採用試験をくぐりぬけて就いた職なのに。教師が保護者との関係に悩み、精神的に大きなダメージを受けたり、教師を辞めてしまったりすることが少なくない。そんな話をしばしば耳にします。
わが子を託す先生たちに、末長く、楽しく教師を続けてほしいから……。
先生のお悩みを少しでも軽減して、子どもたちへの関わりに集中してほしい。
そんな思いから、子どもたちの「将来の夢」へのきっかけづくりを行うスマイルママコムが推進する「Kids Dream Project」の一環として発行するフリーペーパー、Kids Dream Eduができることを考えてみました。
もしかしたら保護者との間にしがらみのない学生のうちに保護者の気持ちを知ることで、助けになることがあるでは?との思いにたどり着き、埼玉大学の野村先生に当企画をご相談後、開催が決定!1月10日、埼玉大学の学生さんとKids Dream Edu関係者による小学生の子どもをもつ、保護者との意見交換会を行いました。
学生ひとりひとりの声×保護者3人の声
まずは、自己紹介とともに、「教師に期待すること」、「よい教師だな」と今まで保護者が先生に対して感じた経験などを、保護者側から話題を提供しました。
その後、それを受けて、学生さんおひとりずつが、気づきや意見を述べたり、質問をして保護者が答えたりするというやり取りが続きました。気づきや意見は、教育実習や塾講師などでの保護者とのコミュニケーション体験と照らして述べていることが多い印象でした。
一方、質問は、勉強や研究、ニュースなどの情報や資料から生まれた不安や疑問(実体験に依らない要素)を背景に投げかけられたもの多い印象を受けました。
質問の傾向は、
「保護者自身の子どもの教育や学校、担任に対すること」
「教育や学校、コミュニケーションなどに対する一般的なこと」
「具体的な事例について」
に大別されました。
質問の一例としては
「しもやけなどのちょっとした体調の不良を親が先生に伝える理由とは?」
「家庭訪問や面談で保護者が聞きたい事とは?」
「保護者が学校にサポートできることは何ですか?」
「習い事をする理由」
など、保護者側では当たり前と思ってやっていることに対しても、疑問に思うことがある、いう点も新たな発見となりました。
対話で不安をやわらげる
卒業とほぼ同時に、教師として社会人デビューする教育学部の学生さんたち。
ある日を境に、学費を払って学ぶ学生から、教えることで報酬を得る教師へと立場は一転するわけです。そんな状況において、年齢も社会経験も自分たちより上の保護者とコミュニケーションをとるということには、皆さん、少なからず不安を抱いているようでした。
対話を続けるうちに、子どもの成長を支えていきたいという思いは、教師も保護者も同じだということ。そして、先生と保護者、互いに思っている以上に忙しいといったことなど、相手の事情も見えてきて、双方が思いやりの気持ちをもって、理解・協力し合う関係を築くことの大切さを実感しました。
子どもを介して実際に担任と保護者の関係になってしまえば、率直に意見を述べたり、直接疑問をぶつけたりすることは、とても難しいことです。教師デビューを目前に、私たちのような、直接関わりのない保護者と対話をすることが学生さんたちの不安をやわらげたり、準備をしたりするのに、少しでもお役に立てるのなら本望です。
今後も保護者×学生の意見交換会開催を!
開催して驚いたのは、想像以上に質問が多かったこと。
今回の意見交換で、学生さんたちの未知のことに対する不安や、現場の情報を知りたいという気持ちを知ることができました。今回は初の試みで、手探りでの進行となり、当初想定していた「議論を深める」というところには至りませんでしたが、「保護者の気持ち」への関心の高さをうかがい知ることができました。これまでの授業ではないような学びの場となったということで、野村先生も、ぜひ毎年開催したいとおっしゃってくださいました。帰りがけには、次回はこんな形でやってはどうかというアイデアも飛び出すなど、たいへん有意義な時間となりました。
今後、幼児教育を行う大学や専門学校においても、保護者×学生で同様の企画を展開できるのではないかと考えています。
そして、微力ながらも先生になる学生の不安を取り除けたら、と願っています。私たちKids Dream Projectは子どもの将来を担う「先生」を応援しています!!
【学生からの意見・気づき例】
♦保護者は、自己肯定感を養うことを学校に期待しているようだが、自身の経験では、きょうだいとの差、比較などから受ける影響もかなり大きいように思う。家庭での役割も非常に重要だと思う。
♦保護者に子どものことを聞かれて「とくに問題ありません」の回答は、自分も実習の時にしていたことを思い出した。そういう答えを期待されていない(子どもをちゃんと見ていてほしい)のだとわかった。気をつけたい。
♦塾講師や実習などの経験から、保護者は不安なのだと感じる。保護者とよく会話をすること、先生としてさまざまな方法で情報発信をしていくことが大切だと思う。
♦先生や保護者の悩みは、当事者同士で解決できることばかりではない。自治体としてできる支援もあると感じた(役所に内定している学生)。
【Q&A例】
学生:付属、私立、女子・男子校を選ぶ理由は?さまざまな環境の子どもが集まる公立の方が、子どもの成長に適しているのでは?
保護者:学校が明確なポリシーを示していることや、性差を踏まえた教育や生活指導が選択の指針になる。また先生の異動がなく、卒業後も学校にいてくれることも魅力。
学生:どんな学級通信がよいと感じるのか?
保護者:今の学級全体の雰囲気や行事・クラス活動への取組みの様子、問題点や注意喚起、成長点などが具体的に書かれているもの。子どもとの関わりのヒントにもなる。
学生:教育実習の際、保護者にしもやけの相談を受けたが、わからなくて答えられなかった。何を求められているのか?
保護者:先生だから何でも知っているように思ってしまう、聞くことで不安を和らげる、コミュニケーションのための何気ない会話などが考えられる。
スマイルママコム事務局 info@smilemamacom.jp/048-678-3905 までお願いいたします。
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