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【KDP通信】埼玉大学学生×保護者「模擬保護者体験」2020年度(4回目)開催レポート【スマイルママコム】
- 2020/2/29
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先生になる学生に保護者のリアルな声を届けたい!
埼玉大学4年生×保護者
2020年1月14日開催
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「模擬保護者面談」開催レポート
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【模擬保護者面談参加者】
■埼玉大学
野村泰朗先生(埼玉大学教育学部准教授)。将来、小中高の教員を目指す大学生と共に、「学び方」と「教え方」について研究。野村泰朗研究室
■学生
埼玉大学教育学部学校教育臨床専修4年生20名。2020年度に小学校での採用が決まっている学生のほか、教職以外の就職内定者も含む
■保護者
芳川ユミ(本誌編集長) 中3女子、小3男子の母
山王由佳(本誌スタッフ) 小5、小1、年少女子の母
工藤香織(パン屋経営) 中2、小3、年長男子の母
森優子(中学校教諭) 1歳3カ月女子の母
デビュー目前
学生の不安は払拭できる?
毎年、この時期に開催している教育学部4年生と保護者による意見交換会も、今年で4回目。教壇に立つ日を約3か月後に控え、不安や緊張を抱える学生の皆さんにとって、少しでも安心や自信、希望につながる時間になればとの思いで、4名の保護者が会場に足を運びました。
「模擬保護者面談」は以外な展開に
「面談時の保護者からの問いかけに先生(学生)が答える」というお題を野村先生にいただき、4つのグループに分かれてスタートしたのですが、想定とは違う展開が待ち受けていました。
参加した保護者や学生のバックグラウンドに違いがあったことなども影響したようで、それぞれの関心事が異なり、保護者が学校での出来事や先生への気持ちを語る、学生が保護者へ質問する、という場面が多く見受けられました。
発達障害児を育てる保護者が参加したグループでは、保護者とお子さんの経験をもとに、実際に起きた問題を中心に対話が展開していました。発達障害のある子どもについて学ぶ機会は、授業では基礎を少し学ぶだけとあって、学生たちにとっては未知の領域。実際のケースについての話への関心も高く、真剣に耳を傾けたり、質問したりしていました。
中学教諭に復帰予定の保護者が参加したグループでは、難しい年ごろの子どもとその保護者との関わり方について具体的な質問が飛び交いました。「学級通信の上手な活用方法」や「クラスをまとめるコツ」「行事を利用した目標設定の仕方」など、先輩先生の話から、少しでも情報を得ようとする学生たちの姿が印象的でした。
卒業後に教師になる学生が1人もいなかったグループでは、教育実習を機に、教師は向いていないと思い、一般の就職を選んだという学生が多かったことに驚きました。国際化に伴い、日本語を使えない児童がクラスにいる場合のフォローや、不登校の子どもへの対応など、社会的な課題も積み重なり、自分には難しいと感じたという声もありました。
また、小学生2人を育てる保護者からは、子どものいざこざへの対応の仕方や、プログラミングや英語のカリキュラム化についての具体的な問いかけがあり、学生が言葉を選びながら答えている様子が見られました。
はじめのうちは遠慮がちだった学生も、時間とともに積極的に受け答えをしたり、質問をしたりするようになり、笑い声、どよめき、目をうるませるといったひとこまもありました。
気づきと課題、そして活躍への期待
その後、話した内容からの気づきなどをまとめ、グループ毎に代表の学生が発表。「子どもが自律、自立できる指導が大事。そのために目標設定、見守り、行事、学級通信の活用などが有効だとわかった」「子どもの言い分をきちんと聞く、保護者の意図を汲み取って受け答えや対応をすることが大切」「問題を一人で抱え込まず、仲間や上司に相談したほうが早く解決できる」「日頃から子どもたちの様子をよく見ておくことは保護者対応にもプラスに働く」といった声を聞くことができました。
また、「3年生の時にこの授業を受けていたら、進路が違っていたかもしれない」といった声も聞かれました。埼大の教育学部を卒業して教員になるのは約60%。全国的に教員になる人の数は減少していて、教師不足の傾向にあるそうです。早い段階でこうした取り組みを導入することは、もしかしたら教員の道を選択する学生を増やすのにつながるかもしれないと感じました。
最後に保護者から活躍への期待と応援の気持ちが伝えられ、終了。丁寧なお礼の挨拶と共に、スタート時とは打って変わった晴れやかな表情で退出する学生たちの姿に、開催の意義を実感することができました。
コチラの件に関するご意見、ご要望、開催をご検討される学校関係者様は
スマイルママコム事務局 info@smilemamacom.jp/048-711-3935 までお願いいたします。
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